成長干渉水晶(グロス・インターフェレンスクォーツ)は、にわかには水晶であることが信じがたいユニークな形をしています。
水晶の成長をインターフェレンス(干渉・阻害)したのは、カルサイトや石膏などの鉱物だと言われています。 長い年月を経て、カルサイトなどが溶けて消え、切り裂かれたような不思議な形の水晶だけが残されました。
薄板状の水晶が何層にもくっついたもの、C面(成長方向に垂直な面)から段階状に結晶が成長しているもの、干渉部分の先がカテドラルになったものなど、見ていて飽きない水晶です。
成長干渉水晶は、困難に打ち勝つ力を与え、大地のパワーを自らの力として感じられるように導くとされています。
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根元に近い部分に平行に重なった層が、カルサイトによる干渉の跡です。比較的太い切れ込みも人工的なものではなく、カルサイトの干渉によるものです。
中央部分は内部まで透明ですが、先端近くにはカルサイトなどの白っぽい鉱物が閉じ込められ、透明な水晶でコーティングしたように見えます。
成長干渉水晶でありながら、ここまで1つの結晶が美しい自形をとどめている石は稀少です。
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